

こんにちは、「ボクシングって本当にいいものですねっ!」。伝説のチャンピオンって「スラム街の生まれ」とか、「ケンカに明け暮れて」とか、「家庭環境が複雑で」みたいなハングリー精神旺盛な生い立ちを勝手にイメージしがちですが、「サルバドル・サンチェス」は最初に知った頃から明るく爽やかなちょっとイケてる青年という感じです。実際、子供のころから成績優秀、医者になることを目標にその資金稼ぎのためにプロボクサーになったという珍しいタイプのボクサーです。

WBC世界フェザー級チャンピオン「サルバドル・サンチェス」
メキシコ人のサンチェスは、16才でプロデビュー。デビュー以来18連勝後、減量苦のメキシコ国内タイトル挑戦で判定で生涯唯一の黒星、その後階級をバンタムからフェザー級に上げ、21才の1980年2月、「ダニー・ロペス」からタイトル奪取。当時チャンピオンのロペスは、8回防衛中7KOの人気スター選手、そのスター選手の顔をみるみるうちに変色変型してしまう。パンチの質なのでしょうか?ゴメスの顔もひどかったですよね。


ウイルフレッド・ゴメス戦。
1981年8月(チャンピオンになってから1年6ヶ月)、6度目の防衛戦の相手は、J・フェザー級で13連続KO防衛中の「ウイルフレッド・ゴメス」です。J・フェザーのタイトルを保持したまま階級を上げての対戦です。ゴメスのKOを予想した人も多かったでしょうが、初回いきなりサンチェスがゴメスを倒します。その後、ゴメスも手数を落とすことなく打ちに行きますが、顔面が変型し続け8ラウンドKOでサンチェスの勝利。サンチェスが強すぎたのでしょう。
永遠のチャンピオンに。
その翌年(1982)、10度目の防衛戦に向けてのトレーニングに向かう途中、自動車事故で死亡。23才「大場政夫」同じ年齢、同じく自動車事故ということで因縁を感じます。サンチェスもまた二度と負けることのない「永遠のチャンピオン」となってしまいました。噂されていた「アレクシス・アルゲリョ」戦が行われることもなくなってしまって。
ランキング表。WBC(1979.3、J・フェザー、フェザー、J・ライト級。
WBC 1979.3 | J・フェザー級 ~55.34kgまで | フェザー級 ~57.15kgまで | J・ライト級 ~58.97kgまで |
Champion | ウイルフレド・ゴメス (プエルトリコ)⑥ | ダニーロペス (アメリカ)⑤ | アレクシス・アルゲリヨ (ニカラグア)④ |
1 | 鄭 巡鉱 (韓国) | マイク・アヤラ (アメリカ) | ラファエル・リモン (メキシコ) |
2 | ネストル・ヒメネス (コロンビア) | ロベルト・カスタノン (スペイン) | エルネスト・エスパナ (ベネズエラ) |
3 | 李 巨星 (韓国) | エディ・エンデュク (ナイジェリア) | ビクトール・ エチュガライ (アルゼンチン) |
4 | カルロス・メンドサ (パナマ) | エクトール・カラスキリョ (パナマ) | ボビー・チャコン (アメリカ) |
5 | ルーベン・バルデス (コロンビア) | ファン・マルパレス (パナマ) | フランキー・ バルタザール (アメリカ) |
6 | ファン・アントニオ・ロペス (メキシコ) | エンリケ・ソリス (プエルトリコ) | インデフォンソ・ ベテルミ (ベネズエラ) |
7 | セルヒオ・パルマ (アルゼンチン) | サルバドル・ サンチェス (メキシコ) | ナタレ・ベツォーリ (イタリア) |
8 | ノエル・アリエスガド (フィリピン) | ホセ・カバ (ドミニカ) | 崔 文錫 (韓国) |
9 | ニッキー・ペレス (アメリカ) | フェル・クレメンテス (フィリピン) | アルトロ・レオン (アメリカ) |
10 | レオ・クルス (パルマ) | ルーベン・カスティーヨ (アメリカ) | ジョン・アバ (ニューギニア) |
サンチェス7位です。
それでは、また更新します。今回は以上です。